土地家屋調査士ってどれくらい難しいの?
私は両方取得しましたが、土地家屋調査士は宅建の4~5倍難しいです!
土地家屋調査士がどんな試験か、宅建と比較して紹介します。
土地家屋調査士と宅建の難易度比較
難易度比較(例年) | 土地家屋調査士(午後の部) | 宅建 |
---|---|---|
勉強時間(目安) | 1000時間~ | 300時間~ |
受験資格 | なし | なし |
試験日 | 10月の第3日曜 | 10月の第3日曜 |
申込者数 | 5千人 | 28万人 |
合格者 | 400人 | 4万人 |
合格率 | 9% | 16% |
試験時間 | 2時間30分 | 2時間 |
試験内容 | ・択一(50点満点) ・記述(50点満点) | ・択一のみ |
択一 | 20問(5択・1問2.5点) | 50問(4択) |
足切り | あり ・択一(約30点) ・記述(約30点) 両方とも6割目安 | なし |
合格点(例年) | 約72点以上(100点満点) | 35問前後(50問中) |
2次試験 | ・面接(ほぼ全員受かる) | ・なし |
土地家屋調査士は午前の部と午後の部があり、上記の説明では土地家屋調査士の午後の部についての比較になります。
勉強時間の比較
単純に、合格に必要な勉強時間の目安が、4~5倍ぐらい土地家屋調査士の方が多いです。
私は土地家屋調査士と宅建の両方合格しましたが、その時の勉強時間が土地家屋調査士が約1200時間、宅建が約250時間でした。
また、土地家屋調査士試験は記述問題があり、図面を三角定規や電卓を使って作図しなければいけません。なので机に向かってがっつり勉強する必要があります。
記述の練習は隙間時間でやることができないんだね、、
受験者層について
受験人数は圧倒的に宅建が多いです!
てか土地家屋調査士は少なすぎ、、
宅建は
・出願者数は約29万人
・受験者数は約23万人です。
・約6万人が受験会場に来なかったことになります。
土地家屋調査士は
・出願者数は約5400人
・受験者数は約4400人です。
・約1000人が受験会場に来なかったことになります。
土地家屋調査士の方がガチ勢が多い印象です。
宅建は
・1回目で受かる人が約40%
・2回目で受かる人が約30%らしいです。
2回以内で受かる人は70%なので、受験する人も入れ替わりが多く、初学者が多いイメージです。
土地家屋調査士は
・1回目で受かる人が約10%
・2回目で受かる人が約20%らしいです。
2回以内で受かる人は30%しかいないので、3回以上受けている人が70%と、がっつり勉強している人が多い印象です。
宅建・調査士の試験内容
土地家屋調査士と宅建の試験内容・難易度を比較していきます。
宅建の試験内容
宅建は択一のみの2時間
全部で50問の内訳は
・民法等:14問
・宅建業法:20問
・法令上の制限:8問
・その他:8問
土地家屋調査士の試験内容
土地家屋調査士試験は
・午前の部
・午後の部
・口述
があります。
土地家屋調査士試験は
筆記試験が同日(10月の第3日曜)に午前の部、午後の部があり、後日(例年1月上旬)に口述試験があります。
午前の部が2時間(9:30~11:30)、午後の部が2時間30分(13:00~15:30)
筆記試験に受かれば後日(例年1月上旬)に口述試験(面接)が約15分ぐらいあります。
土地家屋調査士【午前の部】
午前の部は測量士、測量士補、一又は二級建築士を持っていると免除になります。
免除資格を持っていない人は事前に測量士補を(5月の試験で)取る人がほとんどです。測量士補の方が午前の部より簡単で、勉強時間30時間で合格できるので必ず事前に取っておきましょう。
土地家屋調査士【口述試験】
口述試験は品位があれば(スーツで行けば)全員受かると言われています。
口述試験はほとんどの年で不合格者はいないので安心してください。
内容は択一で勉強したこと(特に土地家屋調査士法)を聞かれ、時間は15分ぐらいです。
土地家屋調査士【午後の部】
土地家屋調査士試験のメインは午後の部になります。
土地家屋調査士は
・五肢択一(不動産登記法や民法など)が20問
・記述(土地・建物)
両方を同時に行い時間は2時間30分です。
同時に五肢択一と記述をやるのでペース配分が重要になってきます。時間はかなり短いです。
また、足切り点数があり、択一と記述のどちらかが悪いと合計点が高くても不合格になってしまいます。
両方とも6割を超えて、尚且つ合計で合格点を上回らないといけないんだね。
択一問題の難易度比較
択一問題はどちらも時間が短いですが、土地家屋調査士の方が異常に短いです。
30分ぐらいで終わらせないと記述問題が間に合いません。
問題数は
・宅建は50問・4択
・土地家屋調士は25問・5択
宅建の出題形式
宅建の出題形式は
正しいものの組み合わせは1から4までのうちどれか?
・ア 〇〇
・イ 〇〇
・ウ 〇〇
・エ 〇〇
1.アイ 2.イウ 3.イエ 4.ウエ
土地家屋調査士の出題形式
土地家屋調査士の出題形式は
正しいものの組み合わせは1から5までのうちどれか?
・ア 〇〇
・イ 〇〇
・ウ 〇〇
・エ 〇〇
・オ 〇〇
1.アイ 2.アオ 3.イエ 4.ウエ 5.ウオ
土地家屋調査士の方がオまであるから大変なんだね。しかも30分っておかしくない?
宅建は1問2.4分ペースだけど、土地家屋調査士は1.5分ペースじゃん。
そうなんです。
調査士は本当に時間との勝負です!
内容も、宅建の権利関係(民法)は激ムズ問題がありますが、それ以外は土地家屋調査士の方が難しい印象です。
土地家屋調査士の記述問題の難易度
土地家屋調査士の記述問題は2つの大問があり、土地と建物を書く試験に分かれます。
時間配分として・建物50分・土地60分ぐらいです。
文章を読み、電卓を使って計算し、それをもとに三角定規を使って図面を書きます。近年は数学の要素よりも文章読解の要素が重要な傾向があり、計算に関しては慣れればそんなに難しくないでしょう。
また、記述問題はギャンブル性が高く、その年によって出題傾向が大きく変わることがあります。基本的には基礎ができていないと解けない問題ばかりです。
近年の出題傾向なら、計算と作図は慣れれば大丈夫です。
大事なのは読解力と基礎知識です!基礎知識は択一をやると身に付きます。
土地家屋調査士試験のまとめ
土地家屋調査士試験はとても難しい試験ですが1000時間で合格レベルに達する資格です。
1年で毎日3時間、2年で毎日1.5時間やれば到達します。
参考書などは書店にほとんど売っていないのでアガルートや東京法経学院などの予備校を受講することになります。費用は20万円以上かかるので、これが土地家屋調査士試験のハードルをさらに上げています。
ただ、それだけ参入障壁があるということは逆にチャンスだと思います。
まずは、択一の過去問を見て、難易度を知るのもいいでしょう。
難しい資格ですが、是非トライしてみてください!
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